みなさん、模様を張るのは好きですか?
大模様は気持ちいいから好きです。でもいつも簡単に荒らされてしまうんだよね、なぜでしょうか。
それはきっと基礎工事を手抜きしているからでしょうね。「模様には芯を入れろ。」ともいいます。
例えば、6子局でツケノビ定石を打ちました。さて黒番です。 どこにうちましょうか。
黒1と下辺に打って、更に大模様 すごいでしょ!
確かにすごい手抜き工事です。白2に黒3、白4のノゾキに黒5、白6には黒7
白8のノゾキには、もっといい手も有るとおもうけど、6子のハンデを考えると黒9とつなぐくらいでしょうね
白10とまでなった姿を見ると・・・・
なんだか右上の黒の厚みが攻められているみたい。
どうして、こうなってしまったのでしょうか。
そう、基礎を固めずに広げすぎたから簡単に打ち込まれてしまったんですね
では、どうすればよかったのでしょう。
黒1と右辺の基礎をしっかり打って、模様に芯を入れましょう。
白は②~④くらいだから黒⑤で、黒が大優勢ですよね。
下辺なんか白に譲っても、右辺がこれだけ大きければ黒満足ですね。
ところで、みなさん。黒1と打った後に、白2と入ってこられたら嬉しいですか?
「自分の模様に入られて嬉しいわけがないじゃないかっ・・・
6子もハンデが有るのですから少しくらい無理が通っちゃうんじゃないかな・・・・」
でも、どうして白はこんな無茶な手を打ってきたのでしょうか。
そりゃあ無理をしないと勝てないからです。
では、こんな風に考えたらどうでしょう。上手が無理な手を打ってきたということは
それまでの打ち方は正しかったと・・・・。
つまり、上手にはまず無理な手を打たすことが第一段階。
次に咎めることが第2段階。
無理手を打たれずに、負けてしまうのは最悪なのです。
ところで、この場合は黒「a」で根拠を奪う。それとも黒「b」で封鎖する。
どちらが良いでしょうか。
攻めるとき根拠を奪う、黒1はどうでしょうか。
白2に黒3とつないで、白4に、黒5、白6と打たれたら・・・・
なんか黒いやな感じがしませんか。根拠を奪う手は良くなかったのですね。
まずは、黒1と封鎖します。そうすると白は2とノゾキ白4に、白6。
これでどうでしょうか。どうってこの白を殺す自信も無いし、自分が白でも生きる自信もないです・・・・。
黒1に黒3・5・7で、ほら白は死んだでしょ。
そ、それは強いから殺せたんであって、実際は無理です><
でもね、仮に生きられたとしても、封鎖したこと事態が厚みが出来て得なんだよね。
封鎖も出来ずに突破されて、ガラガラに荒らされたら大損だけど
まずは封鎖して、厚みを築いてお得。更に殺せたらラッキーってことでいいんだよ。
迷ったときは、まず封鎖!って覚えてね
もちろん、迷わずにこの手だって思うときはそう打って構わないですからね。
もう一つ、荒らされないポイントとして。辺の死活の基本形を覚えておくといいです。
2-2-2と覚えてください。黒から打てば白死、白から打てば白生きです。
黒1または、「a」とハネて白死です。
白は1、他に「a」「b」「c」と打てば生きです。ただし黒が「d」と「e」の両方にあるときは白先でも死です。
では、これが実戦ではどのように役に立つのでしょうか。
例えば、黒1に白2と入られました。黒3に、白4、黒5に白6
黒7に白8となったとき「1-2-2」となれば白死です。
黒1に、白2、黒3と付ければ!1-2-2というのはちょっと焦りすぎです。
白4・6と出られると1子噛みとられてしまいました。
黒1、白2のときに、黒3が冷静。白4で 1-2-3だから生きられてしまうのでは?
いえいえ、黒5のハネで1-2-2の形になりましたので白死にですね。
ほんとうに実戦で使えるの?って疑われてる方に・・・・どこかで見た形でしょうか。
はい、ぴこちゅらと麦チョコさんの前回の棋譜から抜粋です。
白1と黒2の交換を決めてから、白3のツケ!白は右辺に飛び込んでいきました。
でも、この時点で白には2-2-2が見えていたのです。
白5と打てば、黒は6と封鎖に来るでしょう。
すると、白7と打ったときに黒8と2段にはねられないのが、白1の効果です。
実戦では白11は伸びましたが、この形で2-2-2、あるいは2-3-1のスペースが十分に確保されているので
楽々の荒らしとなったわけです。
つまり、黒としては荒らされないようにするためには
1の基礎工事をしておくべきだった。というわけなのです。